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30_地域日本語ボランティア教師用教材「日本語ボランティアこれだけは!(仮)」の開発

【活動の概要】

1.本活動の背景,必要性,目的

【本活動の背景,必要性】
三重県は東京都,愛知県に次いで全国で3番目に在留外国人数が多く(平成26年末),常に地域ボランティアによる日本語支援が足りていない状況である。そのため,早急に日本語ボランティア講師の育成を行う必要があるが,既存の日本語教育教材はボランティア教師にとって専門的すぎて難解なものか,日本語教育の知識を全く必要としない教室活動集のような両極端なものしかなく,ボランティア教師にとって「痒い所に手が届く」教材がないのが現状である。また,申請者は,平成26年から8期に渡って津市教育委員会の依頼を受けて地域日本語ボランティア養成講座の講師を務めているが,受講生へのアンケート調査から,ポイントがまとめられた復習しやすい教材の存在が必要とされていることが明らかになっている。

【本活動の目的】
本活動を通して,日本語教育の専門家ではない地域日本語ボランティア教師にも理解しやすく,かつ必要最低限の項目を押さえたボランティア用学習教材「日本語ボランティアこれだけは!(仮)」(以下「これだけは!」と呼ぶ)を開発,県内日本語ボランティア講師養成講座での試用を通して,地域ボランティアに有用な教材を提供し,最低限の知識を備えたより多くの地域ボランティア日本語教師を排出することを目的としている。

2.活動する地域と内容

ボランティア教材「これだけは!」の開発に当たり,事前インタビューは,これまでにボランティア講座の実績のあった津市及び伊勢市の講座で合計20名程度(ボランティア歴が10年以上の方及び1年未満の方)を予定している。既に,両講座からは内諾が得られている。また,「これだけは!」の試用(2年目予定)は,年間を通じて津市のボランティア講座で行う。本活動を通じて開発された教材は,三重県国際交流財団(MIEF)の協力を得て,三重県内の日本語ボランティア教室に配布する予定である。

3.期待される活動成果等

日本語ボランティア講師向け教材「これだけは!」を開発し,ボランティア養成講座の実施を通してボランティア講師が最低限身に着けるべき知識を学ぶことで,今後三重県内の日本語ボランティア講師の質の向上が期待できる。三重県内の日本語ボランティア教師の質が向上することにより,今後,ボランティア教室で学ぶ三重県内の外国人日本語学習者への日本語支援がより充実していくことが期待される。

平成30年度活動状況報告書