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28_ドボク的視点からの歴史探訪まち歩き動画制作「ブラドボク」

【活動の概要】

1.本活動の背景、必要性、目的
 なにげなく歩いている道路や橋、そこにあるなぁとしか感じていない川や坂道。普段意識に上らない街並みを土木的な視点から見てみると、その土地に刻まれた地形、そこに残る構造物には、それぞれ歴史と文化があり、歴史と文化があるから名前がついていることがわかる。
地形、構造物、歴史と文化に隠された秘密は、それぞれの専門化、限られた地域住民、歴史・文化を守っている地域の自治体のなかに残されている。これらの事象に光を当てることは、地域の歴史・文化に関する情報資源として保管という意味でも求められている。そして、これらの情報資源を記録し、広く発信して公開していくことで、三重大学から地域の魅力を発信することも可能となると考えている。
 さらに、本活動ではこれらの情報記録および発信について、生物資源学部農業農村工学講座に所属する学生を主体に行ってもらうことを計画している。農業農村工学講座では学生のほとんどが、農業土木および都市土木への就職を出口としている。しかし、農業土木の設計・施工に関する技術体系は学ぶものの、卒業に至るまでに土木施設が農家や市民生活に密着して存在し、歴史と文化に大きな影響を与えているということを、知識としても経験としても修得する機会に恵まれていない。本活動を通じて、自治体の歴史・文化系の学芸員や地域住民と接することで、学生が卒業後に行う仕事が地域に密着して貢献しているという自信と、農業土木という学問分野が役割について理解して、三重大学の農業土木を卒業することに誇りを持ってもらいたいと期待している。
 以上の背景を踏まえ、本活動の目的をドボク的視点から地域の歴史や文化を訪ねる動画製作とその情報発信とする。

2.活動内容
 昨年度は、組織調整、現地の下見に追われ、動画制作ステージに移行することができなかった。
 本年度は、学生がグループを組んでそれぞれ一つのテーマについて、企画、収録、編集して1本の動画を製作する。学生の動画制作に当たっては、大学教員の有識者と連携して企画を練り、共同実施者や、共同実施者から紹介された地域住民や有識者に協力を依頼し、インタビューなどを実施する。このステージのまとめとして、本年度末に上映会を開催し、座談会形式で意見を募り、それらを考慮して編集を行った動画を動画公開サイト等で公開する。

平成28年度活動状況報告書