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28_桑名市における家庭・学校・地域連携のいじめ予防活動の推進

【活動の概要】

1.本活動の背景、必要性、目的
本活動の背景
 平成26年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」では、小学校でのいじめ認知件数が 122,721件、中学校でのいじめ認知件数が 52,969件と報告されている。全国的にいじめによる自殺も生じており、学校現場ではいじめの問題への対応が喫緊の課題となっている。三重県桑名市の学校現場においても同様である。そこで、昨年度はスマートフォン使用が関わる学校や家庭生活の乱れ、問題行動、いじめ等の問題への啓発活動イベントと、いじめ問題を考える学習会イベントを行った。イベントには、保護者や、教職員等学校関係者、地域の子ども支援関連機関職員等が参加し、熱心に取り組む様子が見られた。しかし、これらのイベントは、いじめ等の問題に関心が高い者がそもそも参加していることがうかがわれた。さらに、子どもたち自身がいじめの予防や早期発見について考える機会を設ける必要があることが考えられた。

本活動の必要性
 桑名市では、平成26年度から28年度重点教育目標として、「学力の向上」、「子どもをつなぐ」、「いじめの根絶」が挙げられていることから、本活動の必要性は高いといえる。今年度の活動では、昨年度の活動をふまえ、桑名市内の家庭、学校、地域が参加するいじめ予防に向けた学習会とイベントを企画・実施する。学習会は、昨年度実施したものが参加者から好評だったため、継続的なものとして実施する。イベントは、幼児期の子どもたちから、小学生、中学生、それ以上の年齢の子どもたちとその保護者等の幅広い市民が参加できる、いじめ予防について考えるゲームやワークの実施を予定している。参加する市民にとって、いじめの予防や早期発見について、より身近に考える機会となると考えている。桑名市いじめ連絡協議会と地域の子ども支援関連機関と連携し、いじめを予防するために、家庭や地域のより良い子育て環境づくりを進められるという点でも、本活動の必要性は非常に高い。

本活動の目的
 昨年度の活動をふまえ、桑名市内の家庭、学校、地域の三者が参加する予防活動を企画実施することである。 

2.活動内容
 昨年度の活動をふまえ、桑名市内の家庭、学校、地域が参加するいじめ予防に向けた学習会とイベントを企画・実施する。今年度、新しく企画・実施するイベントは、多くの市民が利用する地域の広場等の開かれた場所をイベント会場に設定する。イベントに参加する予定だった市民も、当日イベント会場を訪れた市民も参加したいと思うようなイベントにすることを計画している。幼児期の子どもたちから、小学生、中学生、それ以上の年齢の子どもたちとその保護者等、幅広い市民の参加を考えている。幼児とその保護者向けには休憩も兼ねた絵本の読み聞かせスペースを設置、小学生向けには簡単なゲームの実施等を行う。絵本やゲーム等の内容を日々の生活や友だちづきあい、いじめについてふり返られる内容にする。桑名市いじめ問題対策連絡協議会や地域の子ども支援関連機関とも連携し、イベントについて検討していく。
 いじめ予防に向けた学習会とイベントについて、実施者間で打ち合わせ、報告を適宜行い、活動成果をまとめる。

3.期待される活動成果等
 いじめについて、学区という枠を超えて、桑名市全学区の家庭、学校、地域が桑名市の子どもたちのことを考えるという地域活性化につながる。今年度は子どもたちもイベントに参加することで、子どもたち自身が日常生活や学校生活をふり返る機会となり、いじめを抑止しようとする意識、態度の向上が図られると考える。
 桑名市いじめ問題対策連絡協議会や地域の子ども支援関連機関と連携することで、桑名市全体として、いじめ予防や早期発見に向けた取り組みを発展させることにつながると考える。

平成28年度活動状況報告書