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27_生涯スポーツを基軸にしたスポーツ交流活動

【活動の概要】

1.本活動の背景、必要性、目的
 本活動の背景として、現在社会的な問題となっている以下の2つの現状が挙げられる。
 ①2010年に文部科学省より策定されたスポーツ立国戦略では5つの戦略内容の1つとして「ライフステージに応じたスポーツ機会の創造」が位置づけられている。また、その主な施策として「豊かなスポーツライフを実現する基礎となる学校体育・運動部活動を充実させる」ことが掲げられている。しかし、現状においては少子化に伴う若手教員数の減少や専門的な指導を行うことができる運動部活動の指導者不足により、子どもたちにとって十分なスポーツ活動の場が提供されにくい現状にある。このことから、児童・生徒の実態に応じて指導のできる即戦力としての若手指導者の養成が求められている。また、文科省はこれらの指導者不足の問題解決を図る上で、地域のスポーツ関係団体等と連携し、地域のスポーツ指導者を外部指導者として学校に受け入れる施策を推進しているが、十分に機能しているとは言い難い現状にある。
 ②一方で、近年における大学運動部活動の社会的価値は「する」スポーツをベースにしたエリート競技者養成に特化する運動部活動とサークルを中心とした楽しみ志向のレクリエーション活動との二極化が進む傾向にあり、大学生の中には高校までに習得した専門技術・知識を活かす手立てが見つからずに競技離脱(ドロップアウト)してしまう競技者の存在が問題となっている。
 生涯にわたるライフステージに応じた多様なスポーツへ関わりを実現するためには、これらの解決に向けた取り組みが急務といえる。
 本事業は、上記の問題解決を視野に入れ、三重県学生バレーボール連盟と連携・協力しながら三重県内の小・中・高校生を対象にした「スポーツ交流会」を開催することにより、各年代の子ども達のスポーツ活動を活性化すると同時に、学生連盟に所属する学生競技者が企画・運営に携わり、また「指導者」として子どもたちとのかかわりを体験する機会を提供する。これらの活動が契機となり、ひいては三重県内の若手指導者として活躍する人材を輩出することを期待した新たな試みといえる。

2.活動内容
 本事業で予定している今年度の活動は以下の3つである。
 ①三重県内の小学生を対象としたバレーボール交流会の開催
  ・午前の部:大学生の指導によるボールを使ったレクリエーション活動
  ・午後の部:バレーボール交流試合
 ②三重県内の中学生を対象としたバレーボール交流会(Ⅰ)(Ⅱ)の開催
  ・午前の部:大学生による実技指導
  ・午後の部:バレーボール交流試合
 ③三重県内の高校生を対象としたバレーボール交流大会(三重大カップ)の開催
  ・1日目:大学生・高校生によるバレーボール交流試合(予選リーグ戦)
  ・2日目:大学生・高校生によるバレーボール交流試合(決勝トーナメント戦)

→平成27年度活動状況報告書