どうやら私たちは、数百年に一度しかない「歴史の危機」の真っただ中にあるようです。今の世界の様子は、これまでの常識が通じないどころか、いままで常識だと思っていたことが反転しても驚くことではないようにも見えます。人がこのような世界で自由に生きていくためには、どのような変化にもしなやかに対応できる「生きる力」が必要です。広い教養と専門の力に支えられた「総合知」によって、社会の問題を望ましい問いに分解し、仲間と協力しながら行動し、問題を解決に導ける人を育てられる大学にしたいです。
三重大学には素晴らしい教育・研究リソースが泉のようにあふれています。この恵まれたリソースを最大限に活用し、「生きる力」を育むためには、調和の取れた環境が不可欠です。その環境とは、教員が知ることの楽しさを学生に教え、学生と教員が共に自由な発想を磨き、好奇心のままに研究に没頭できる「豊かな学びの庭」だと私は考えています。私は、このような環境をつくるための庭師として、大学の活動を下支えする「緑の手」になりたい。大学に眠る多くの種子が力強く育ち、成長していく姿を見ることこそ、私の描く理想のビジョンです。
DRIVING THE FUTURE OF THE
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