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30_東紀州サテライトを拠点とした熊野地域の小中高の児童・生徒に対する「木育」プログラムの開発と実施(継続2年目)

【活動の概要】

1.本活動の背景,必要性,目的

熊野地域は森林率88%,林業・林産業は主要産業のひとつであるが,低迷する木材価格や担い手不足が深刻化している。また,管理が十分に行われない森林は生物多様性が減少するだけでなく,土砂災害や獣害の拡大といった深刻な問題の温床となっている。一方で,平成28年度に実施した東紀州講座では,木本高校や尾鷲高校の子どもたちが,自分たちの住んでいる地域が「森の国」であることをほとんど認知しておらず,スギやヒノキがどんな木なのか,見たこともない生徒が大半であった。なお,平成29年度に実施したアンケートの結果から,生徒の少なくとも71.6%以上は地域外への進学や就職を希望している現実が判明している。こうした現実の中で,平成28年度より,熊野地域の若手林業家や林産業者で構成される「林星会」とともに,地域の小学生およびその保護者むけの「木育」講座を実施している(平成29年度は平成30年3月24日開催予定,平成30年3月6日現在。)。熊野地域の放置された森林,実際の伐採現場,地元製材所,熊野原木市場などを見せ,また,スギやヒノキに実際に触れる体験の場をつくった。小中高の児童・生徒に対する「木育」は,児童(未来の消費者)および保護者(現在の消費者)への地域材の理解や認識を深め,児童を地域に留め置いたり,Uターン就職の意識づくりにつながり,また,地域での木材購買意識の向上,自然と人間活動の調和を図りながら持続的な地域社会の発展に寄与する人材の育成に有効である。加えて今年度はこれら活動での繋がりが発展し,三重県立木本高校(熊野市)での学校林を生かした木育授業を実施予定であり,担当教員を含め授業プログラム作りを行なっている。また,これまでに二度行なって来た地元小学生への木育プログラムも,今年度も実施予定である。

2.活動する地域と内容

熊野地域の小中高の児童・生徒を対象とした「木育」プログラムを計画し,地域の「林星会」とともに実践する。木育の内容は間伐体験や森林機能の講義,地元製材業や原木市場の機能に関する講義,林産業体験ゲームの実施,学校林を生かした総合的な林業体験等を実施(計画)中である。

3.期待される活動成果等

熊野地域の林業を担う人材の育成,自然と人間の共生を図り地域社会の持続的発展に寄与することができる人材の育成を通した,当該地域の主要産業である林産業の涵養が期待できる。また,熊野地域の中小企業,行政とのつながりが形成されることによる,他プロジェクトへの展開が期待できる。

→平成30年度活動状況報告書