2019年11月21日
10月4日(金)、伊勢市役所東館5階5-3会議室にて、「第9回 伊勢志摩サテライト交流会」を開催しました。
伊勢志摩サテライト交流会は、三重大学と伊勢志摩サテライト関係自治体(伊勢市、鳥羽市、志摩市、玉城町、度会町、南伊勢町)との間で、特定のテーマをもとに意見交換を行うことを通じて課題解決や官学連携の糸口を見出し、伊勢志摩地域の創生に寄与することを目的とした取り組みです。今回は伊勢市の協力のもと「郷土再発見」をテーマに開催し、市町から18名、三重大学から学生5名・教職員9名の計32名が参加しました。
この日は教育学部社会科教育コースから宮岡邦任教授をゲストスピーカーに迎え、「小学校社会科の副読本を活用した郷土教育と地域創生の可能性」と題して、伊勢志摩地域の小学校で実際に使用されている副読本の特徴の解説と、地域創生に向けた副読本の可能性についての全体でのワークショップを行いました。
冒頭では本回の導入として、松田裕子サテライト長から「超少子化社会の地域教育」を考える上での視点・論点の提示がありました。(以下、概要)
松田サテライト長(左)と宮岡教授(右)
続いて、宮岡教授から「小学校社会科の副読本を活用した郷土教育と地域創生の可能性」と題してゲストスピーチが行われました。(以下、概要)
その後は参加者全員で、小学校社会科の副読本の活用の可能性についてのワークショップを行いました。ワークショップでは教育学部の学生が各グループのファシリテーターとなり、意見集約とプレゼンテーションを行いました。前段の松田サテライト長、宮岡教授からの話を踏まえながら、どのグループも熱心に議論を交わしていました。各グループからは「副読本は世代や立場を超えた共通の題材であり、世代間や地域間の交流のきっかけになる」「大人向けにも有用な資料。地域の特色が網羅されており、地域文化・伝統の維持や理解を促す資料となる」「地域の背景が分かる興味深い内容で、万人に読みやすく作られているため、観光ガイドの副読本にもなるのでは」「地域を知るベースの資料として、職員必携や要覧にもなり得る」等、副読本の持つ可能性について、新しい視点での様々な意見が交わされました。
ワークショップと市町の取組の情報共有の様子
最後に各市町の取組の情報共有として、南伊勢町で行われている地元出身で首都圏在住の学生との交流機会の創出事業や、鳥羽市の海との関わりに特化した副読本「とばっこ探偵団」の紹介などがありました。参加者からは「地域の子供たちに地元のことをもっと知ってもらえるように取り組んでいきたい」「学校だけでは郷土教育は限界がある。地域や家庭とも協力しながら有効な郷土教育を実現したい」等の感想があり、地域での教育と教材について考える良い機会となりました。
伊勢志摩サテライトでは、今後も各市町と一緒に皆で地域の未来について考えていきたいと思います。
地域拠点サテライトHP
https://www.rscn.mie-u.ac.jp/iseshima/2019/11/9.html