2017年12月14日
12月7日(木)、教養教育校舎3号館1121教室において、「桂吉坊特別落語講座」が開催されました。講師の上方落語家桂吉坊さんは平成25年より毎年度特別講座を開講してくださっています。今年度の特別講座は、上方落語の「犬の目」を上演した後、「落語の哲学」というテーマで人文学部准教授田中綾乃先生との対談に応じてもらいました。三重大学地域貢献活動事業「落語を活かした地域活性化の取り組み」のひとつでもあり、平日にもかかわらず学外と学内からあわせて70名を超える来場者がありました。
まず、はじめに落語「犬の目」を演じていただきました。「犬の目」は古典落語で、両目を患った男が眼医者にかかり、眼をくりぬいて洗ってもらったものの、それを干しているときに犬に食べられてしまったので、代わりに犬の目を入れたところ......という噺でした。
後半は「落語の哲学」と題して人文学部で哲学を教えている田中綾乃先生との対談を行ってもらいました。
哲学的な世界の認識と落語の表現に関する内容や、話芸としての落語の特徴の説明がありました。座って話すこと、ト書きなしで一人がすべての登場人物を演じること、ライブであることから、落語がいかにお客様をひきつけているか具体的な説明がありました。
細かく哲学と落語の関係の説明があり、哲学と落語という一見かけはなれたものが様々な面で関係あることがわかる対談でした。
また上方落語に欠かせない三味線方の役割について、三味線方岡野鏡さんも加わり実演していただきました。
質問もたっぷり受け付け、会場は大盛り上がり、師走の忙しいなか、多くの人の安らぎとなった特別落語講座でした。