2017年03月30日
3月20日(月)、ハイトピア伊賀3階において、「第四回 三重大学・皇學館大学合同シンポジウム『マチとムラから考える-伊賀で暮らし続けるために-』」を開催しました。本シンポジウムは両大学の有する専門性を相乗的に地域市民へ還元することを目的とし平成25年度から開催しており、今回が4度目の開催となります。
はじめに駒田美弘 三重大学長より「大学の諸活動を大学の敷地内に留めるのではなく、大学外で地域の皆様と顔をあわせ、問題を一緒に考えることは、大変意義深いことだと考えています。本シンポジウムが皆様の活動の一助となることを祈念いたします。」と開催の挨拶があり、シンポジウムは開始しました。
前半は、三重大学人文学部の豊福裕二 教授、皇學館大学教育開発センターの板井正斉 副センター長・准教授より、それぞれ「伊賀の「まちなか」を考える-中心市街地活性化の取り組みを振り返って-」、「伊賀流ムラの底力-地域予防対応力・地域おこし協力隊を中心に-」と題し、商店の存在と利用客・観光客の流動との関係を分析した"マチ"の視点と、数年後の地域の少子高齢化の影響を考えた地域福祉の検討や、住民を主体とした地域活動の実例を紹介する"ムラ"の視点から、講演がありました。
(左)三重大学の豊福教授(右)皇學館大学の板井 副センター長・准教授
後半は、美術作家の岩名泰岳氏(前・島ヶ原村民芸術「蜜の木」代表)と三重大学人文学部の山田雄司 教授を加えシンポジウムを実施しました。
(左)岩名氏(右)三重大学の山田教授
市街地に蓄積された文化を郊外都市へ波及させ、どのように発展させていくのか。地域活性化の取組に、地元の若者は共感して参加できているのか。伊賀は忍者と松尾芭蕉のイメージが強いが、それに依存しすぎてはいないか等、今後伊賀で暮らし続けるための課題についてディスカッションが行われました。
最後に、清水 潔 皇學館大学長よりご挨拶をいただき、盛況のうちにシンポジウムは終了しました。身近な話題が多かったためか、熱心に講演を聴く市民の皆様の姿が目立ち、大変有意義な開催にすることができました。