2016年10月03日
9月12日(月)から16日(金)まで、本学において、「舞台芸術振興のためのアートマネージメント人材育成講座」が行われました。
三重大学では文化庁「大学を活用した文化芸術推進事業」に採択され、平成26年度より「地域の舞台芸術振興のための特色あるアートマネージメント人材育成~〈生きる力〉を育むためのアートカリキュラム~」を展開しています。芸術文化は私たちの社会や生活に深くかかわり、〈生きる力〉を育むためのものです。その芸術文化と私たちの社会とをつなぐ役割を果たすのが、アートマネージメントです。
最終年度となる今年は「マネージメント力を鍛える」を全体の統一テーマとして、アートマネージメントの方法や可能性について、「アートとマネージメント」、「アートと観客をつなぐ」、「アートとコミュニティをつなぐ」、「アートの可能性」、「アートと世界をつなぐ」の5つのテーマから講座を組み立てました。
学内、学外から各講座、約20名前後の受講者が集まり、5日間、計20コマの集中講義が行われました(延べ人数420名)。
9月15日(木)には、人文学部校舎第一講義室において、「アートの可能性」をテーマにして、午前中は株式会社ニッセイ基礎研究所の大澤寅雄さんによるワークショップを交えた講義が行われました。
付箋を用いて地域にどんな資源があるかを受講生に書き出してもらい、アートにつなげていくにはどうしたら良いかを話し合ました。
午後からは「老いと演劇」OiBokkeShi主宰であり介護士でもある、菅原直樹さんによるワークショップが行われました。
まず、「老い・ボケ・死」と向き合うことで得られるものもあるのではないか、演劇と介護は相性が良いのではないかという話が行われ、遊びリテーションという遊びを通したリハビリを受講者全員で体験しました。そこから、遊びは子供のためだけでなく、介護にも有効であるということを学びました。
後半ではグループに別れ、認知症の人の役、その家族や施設の人の役となり台本を用いながら、小発表を行いました。認知症の方の気持ちを疑似体験することで、認知症の方の感情に関わった寄り添い方を学ぶことができました。
すべての講座の最後には、講師と受講者を交えたディスカッションの時間を設けることで、一日の講座の振り返りを行いました。受講者からも活発な質問や意見交換が行われ、有意義な時間となりました。