2016年08月02日
生物資源学研究科の野中寛 准教授が「平成27年度セルロース学会 林治助 賞」を7月14日(木)に受賞しました。
この賞は、セルロース学会設立にあたっての功労者である故林治助北海道大学名誉教授のセルロース学会への寄付金をもってその元となし、20年前後をもって使い切るものとし、セルロースの科学と技術の発展及び国際交流上の諸活動に顕著な貢献を為している国内外の気鋭の研究者を広く顕彰することを目的とするものです。
野中准教授は、近未来の石油枯渇を見据え、木材を酵素糖化することによる化学品の生産を研究しています。木材に含まれる「リグニン」という物質による、酵素糖化における「抵抗性(recalcitrance)」解明の研究の他、新規リファイニング技術の構築、成形可能なセルロース系新素材の開発、リグノCNF(セルロースナノファイバー)の他分野利用、機能紙の長期利用、新規固体酸触媒の探索等、木材資源全成分の有効活用を指針とした研究を展開されています。化学工学,農芸化学,木材化学の幅広い専門性を背景とした俯瞰的観点から,今後もセルロースの科学と技術の発展,社会実装に大きな貢献を果たすことが期待され、本受賞に至りました。
おめでとうございます!