2015年08月11日
8月3日(月)、三重県・三重大学みえ防災・減災センターが、多気町の小中学生44名を対象に「防災学習会」を開催しました。
「みえ防災人材バンク」に登録している「みえ防災コーディネーター」の方々にも協力していただき、センターでは初めて地元小中学生に対して行う学習会となりました。
前半の川口淳准教授による講義「大地震に備える」では、災害の基本概念を始め、地震による具体的な被害状況等について、写真やイラストで分かりやすく説明が行われました。生徒たちの中には熱心にメモを取る姿もあり、対岸の火事ではなく、自らの問題として災害を考える意識が芽生えていく様子が見受けられました。
(左:川口准教授、右:多気町長の久保行央氏)
後半は、多気中学校区と勢和中学校区に分かれ、工学研究科の三島直生准教授による実験演習と、みえ防災・減災センターの水木千春特任助教によるワークショップを行いました。
実験演習では、実験室にてミニモデルを使った液状化実験・瓦の落下実験・ブロック塀倒壊実験等が行われました。ブロック塀倒壊実験では、重さ約200キロもあるブロック塀が倒れていく衝撃と恐怖感を体験した後、テコの原理を使って持ち上げる方法を学ぶなど、災害時の状況を想定した実験が行われました。
ワークショップでは、ストローとクリップを用いてストローハウスの作成が行われました。生徒たちは数グループに分かれ、みえ防災コーディネーターや本学学生からのサポートを受けながら、耐震構造を考慮したストローハウスを完成させました。その後、完成したハウスを土台に固定して揺らすことで、どの程度揺れに耐性があるか確認しました。
最後にグループ討議・発表も行われ、一人一人に修了証が授与されました。小中学生ながら、地域の防災コーディネーターの担い手として、今後もより一層災害に対する理解を深めてもらうことが期待されます。