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記者会見「世界初:妊娠中のウイルス感染モデルラットにおける胎生期及び生後のセロトニン神経の異常」を開催しました

2014年06月06日

6月6日(金)、総合研究棟Ⅱ第2・3会議室において、医学系研究科・発生再生医学の大河原剛講師、成田正明教授による記者会見「世界初:妊娠中のウイルス感染モデルラットにおける胎生期及び生後のセロトニン神経の異常―妊娠中のウイルス感染は児の情動・認知行動へ影響する―」を開催しました。

妊娠中のウイルス感染は、生まれてきた児に内臓や脳などに先天異常を引き起こす可能性があることはよく知られています。しかしながら、妊娠中のウイルス感染が、生まれてきた児に情動・認知行動に与える影響に関しては、ほとんど解っていませんでした。

三重大学大学院・医学系研究科・発生再生医学の大河原剛講師、成田正明教授らの研究グループは、妊娠したラットにウイルス感染状態をひき起こす薬剤(poly I:C)を投与することで、母親ラットのおなかの中にいる胎仔および生まれてきた仔ラットの脳のセロトニン神経に異常が起こることを明らかにしました。

(写真左から:大河原講師、成田教授)

セロトニン神経は、情動や認知行動に働く神経で、精神を安定させる働きをしていることが知られています。妊娠中のウイルス感染により同神経に異常が起こることにより、生まれてきた児の情動・認知行動にも影響を及ぼす可能性が考えられます。さらに、いつウイルス感染が起こるとセロトニン神経に異常が起きるのかを特定することで、情動や認知行動の障害を防ぐことが可能になることも期待されます。

(会見後も取材を受ける大河原講師と成田教授)

これらの成果は、日本小児神経学会発行の英文の専門誌であるBrain & Development誌オンライン版に2014年4月28日に掲載されました。

今後も三重大学の研究成果にご注目ください。

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