2013年06月11日
6月7日(金)、大阪大学中之島センター10階佐治敬三メモリアルホールにて、「第9回三重大学先端研究シンポジウム」が開催されました。
今回は、「高度情報社会」における大学の社会貢献について、情報工学、メカトロニクス、医学、そして生物資源の広い基礎研究分野からの紹介がありました。
内田淳正学長から主催者挨拶があった後、南海電気鉄道株式会社会長の山中諄氏を講師に迎え、「企業が求める人材 ~大学教育に期待するもの~」と題して特別講演が行われました。
山中氏の講演の後、三重大学の教員から〈人に優しい先端研究〉 をテーマに、最新の研究活動と社会貢献活動の紹介がありました。
まず、工学研究科の井須尚紀教授が「サイバー酔・乗物酔を科学する~サイバー社会、心地よい刺激をめざして~」と題して講演を行い、車内での映画鑑賞に伴う酔いを防止する方法等について説明がありました。
続いて、工学研究科の矢野賢一教授より「超高齢社会が求める福祉ロボット~人に優しいメカトロニクス~」をテーマとした講演が行われました。
矢野教授は、研究室で開発した手の動きをサポートするロボット等の紹介を行い、「将来的には、障害者が自立できるロボットを作りたい」と述べました。
次に、医学系研究科の笠井裕一教授が「「慢性痛」の人の性格とは?~2000万人の痛み~」をテーマに壇上にあがりました。
笠井教授は、性格と痛みの関係性を漫画や身近な例を用いて分かりやすく紹介しました。
最後に、生物資源学研究科の幹渉教授より、「海洋生物たちが育む「美と健康」~人の生活を豊かにする海の贈り物~」と題した講演が行われました。
幹教授は、「海洋表層生物は、美と健康を損ねる紫外線と活性酸素から身を守る術を持っている。このメカニズムを研究し、人間に応用することが目標」と話しました。
今回のシンポジウムは、一般の方をはじめ、企業の方にも多く参加していただき、盛況のうちに終了しました。