2012年12月03日
11月24日〜29日までスペイン・バレンシアで開催された、ジャパンウイーク2012へ本学から、朴 恵淑理事・副学長、小新敏充企画総務部長、工学部4年生の高畑さん、工学部2年生の館さんの4名が参加しました。ジャパンウイークはヨーロッバの諸都市を回りながら毎年、日本の文化を紹介するイベントで、今年で37回となります。開催地のバレンシアは、人口約80万人のスペインの第3の都市で、三重大学とバレンシア州立工芸大学(UPV)は大学間交流協定を結んでいます。
初日には、工学部4年生でUPVへ留学生している杉本さんや三重大学へ留学したUPVの3名も加わりました。日本からの42団体の約1,000人の参加がありましたが、三重大学は、三重県と松阪チャレンジクラブの皆さんと協力して、折り紙を折ってもらい、その折り紙に世界の平和や環境保全の願いを書き込み、生物多様性世界図に貼るイベントを企画しました。三重大学からの参加者全員は忍者の服装で臨みましたが、スペインでの忍者人気は非常に高く、三重大学のブースに、愛知和男会長や大使館の英 浩道参事官、メデイア関係者など、約1,000人が集まり、忍者服装の私たちとの記念撮影や折り紙を折るなど多いに盛り上がりました。会場の大型スクリーンには三重大学の紹介ビデオを流し、世界一の環境先進大学を目指す三重大学の研究や教育、国際交流、社会貢献などをアピールすることができました。
翌日には、バレンシア州立工芸大学(UPV)を訪問し、フランシスコ副学長やマリア国際交流センター長、ルイス副センター長との会合を持ちました。三重大学からの留学生の工学部4年生の杉本さんも同席し、留学生への支援について意見交換を行いました。フランシスコ副学長をはじめ、工学部の教授、国際交流担当のスタッフは、来年の伊勢神宮の式年遷宮に合わせて来日し、三重大学を表敬訪問することも話されました。その後、スペイン第2の都市のバロセロナへ移動し、ユネスコ世界遺産のサグラダ・ファミリア聖堂やカサ・ミラアパートを訪ねました。両方共にスペインの誇る世界的建築家であるアント二・ガウデイの設計による建築物でした。サグラダ・ファミリア聖堂の建設は、1800年代後半から始まりましたが、現在も建築中で、いつ完成するか分からないと言われるほど、壮大なスケールの建築物でした。カサ・ミラは、ユネスコ世界遺産なのに、アパートして住民が住んでいる不思議な建築物でした。三重県亀山市の関宿と共通点が多いと思いました。
三重県とバレンシア州は姉妹締結の20周年となることから、今後さらなる友好関係を保つことが期待されます。ユネスコ世界遺産を観光産業に活かしているスペインの取り組みは、三重県の観光振興に多いに参考となると思います。伊賀忍者特殊軍団の阿修羅の浮田半蔵伊賀忍術継承者の忍者パフォーマンスは、会場の人気を一身に集め、地元新聞に大きく取り上げるほどでした。
日本、とりわけ三重県の素晴らしい有形・無形文化や自然環境は、スペインの人々の心をしっかり掴むことができたと思います。三重県の唯一の総合大学としての三重大学は、素晴らしい三重県の自然や文化を守り、持続的に発展させることが社会的責務であると思います。三重大学の主役である学生が、もっと世界に目を向け、三重の良さを世界にアピールできる有効なツールとして、ジャパンウイークは多いに活用できると思います。来年はポーランドで開催されることとなりました。今回の経験や学習を来年につなぎ、発展させるべく、より多くの学生や教職員に伝えることが必要不可欠であります。