2012年06月01日
6月1日(金)より7月31日(火)まで、三重大学環境・情報科学館の1階ロビーにおいて、四日市公害に関する写真展示会を一般公開しています。
1972年7月の四日市公害裁判の判決から、今年で40年が経ちました。
この展示会の写真は、四日市公害が人々に認識される初期からこれまでの様子を克明に記録されてこられた澤井余志郎氏の撮影によるものです。
本日は、元原告9人のうちの1人である野田之一氏、元コンビナート社員である山本勝治氏、そして澤井余志郎氏を語り部としてお迎えして、朴恵淑理事・副学長司会のもと、オープンセレモニーが開催されました。
当時39歳の漁師だった野田氏は「息を吸うときより吐くときのがもっと苦しい。喉を痛め咳をするのはこんなにも苦しいものなのか、この思いを皆さんにも感じてもらい、こんなことが二度と起こらないように語り継いでいきたい。」と参加者一人ひとりを見つめながら述べました。
澤井氏は「記録として残していた写真だが、当時の思い出が1枚1枚を見るたびに蘇ってくる。数値だけでなく、こういった実用的なところで伝えていきたい。」と述べました。
司会の朴理事は、「四日市公害の歴史は「命の歴史」。語り部の方が、40年以上の重みをもって伝える思いを感じてほしい。」と参加した学生たちに伝えました。
三重大学では、共通教育科目「四日市公害から学ぶ四日市学」において、四日市公害問題を始めとする三重県の環境問題を学び、環境先進県としての過去、現在、未来像を探ることを目的としています。
6月6日の講義では、4人の語り部(野田氏、澤井氏、山本氏、伊藤三男氏)をお迎えして学生との交流会を行います。
詳しくはこちらをご覧ください。・・・https://www.mie-u.ac.jp/topics/events/2012/06/40.html 左から:朴理事、澤井氏、野田氏
当時の様子を伝える澤井氏