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【ゲノム操作・解析技術開発ユニット】細胞1つ1つの個性が手にとるようにわかる新技術の開発に成功/疾患メカニズム解明から胚発生研究まで多様な応用に期待

 戦略的リサーチコア、ゲノム操作・解析技術開発ユニットの竹林慎一郎教授(生物資源学研究科)とプーンパーム・ラウィン助教のグループは、scRepli-RamDA-seq(scRR-seq)と呼ばれる新しい1細胞解析技術を開発しました。この手法により、1つの細胞の中でゲノムDNAとRNAの両方を高解像度で同時に解析することが可能となりました。DNAの変化と遺伝子発現の変化を直接的に結び付けることができるため、従来の技術ではアプローチの難しかった課題の解決につながることが期待されます。

 近年、1細胞解析技術の進展は、細胞集団の解析では捉えられない細胞間の不均一性(細胞ごとの個性)を明らかにすることで生物学の様々な分野に革新を起こし、希少な異常細胞の同定など数多くの発見をもたらしてきました。しかし、既存の1細胞解析法の多くはDNAとRNAを別々に扱うため、これらの分子がどのように機能的に結び付いているかという理解には限界がありました。この課題を克服するために、共同研究グループがこれまでに確立してきた2つの最先端1細胞解析法、すなわちDNAコピー数を高解像度でシーケンス解析するscRepli-seqと、高感度のRNAシーケンス法であるRamDA-seqを組み合わせることで、1つの細胞からDNAとRNAを同時に解析できるようにscRR-seqを設計しました。scRR-seqを用いることで、新しい細胞周期進行マーカーを発見し、またDNAコピー数と遺伝子発現量の関係は必ずしも単純に正の相関を示すわけではないことも明らかになりました。

本研究は、科学雑誌『Nature Communications』(12月15日付)に掲載されました。

論文タイトル: scRepli-RamDA-seq: a multi-omics technology enabling the analysis of gene expression dynamics during S-phase

DOI: 10.1038/s41467-025-64688-1

詳しくは以下のサイトをご参照ください。

https://www.mie-u.ac.jp/news/topics/09155a1e81c89f45c8a479fe8b028631.pdf

↓↓ゲノム操作・解析技術開発ユニット

https://www.mie-u.ac.jp/research/genome/

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