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- 【ゲノム操作・解析技術開発ユニット】ダウン症候群の人の細胞から余分な21番染色体を除去///ゲノム編集技術CRISPR-Cas9を用いた革新的な手法の開発
戦略的リサーチコア、ゲノム操作・解析技術開発ユニットの橋詰令太郎講師(医学系研究科)と竹林慎一郎教授(生物資源学研究科)の共同研究グループは、ダウン症候群の人の細胞から過剰な21番染色体を除去する画期的な手法を開発しました。ダウン症は、21番染色体が通常2本のところ、1本過剰で計3本となっているトリソミーが原因で、知的発達障害などを合併し、約700出生に1人が本症を発症します。本症の原因である過剰な染色体そのものを、細胞から有効に消去する技術は現在までありませんでした。研究グループは、ゲノム編集技術CRISPR-Cas9を用いて、3本ある21番染色体のうち特定の1本を狙い撃ちし、最大37.5%の頻度で過剰な染色体を除去することに成功しました。さらに、染色体が正常化されたiPS細胞では、遺伝子発現パターン、細胞増殖速度、あるいは抗酸化能などの特性も正常に戻ることが確認されました。
研究成果は、2025年2月18日に「PNAS Nexus」誌にオンライン掲載されました。
論文タイトル: Trisomic rescue via allele-specific multiple chromosome cleavage using CRISPR-Cas9 in trisomy 21 cells
https://academic.oup.com/pnasnexus/article/4/2/pgaf022/8016019
詳しくは以下のサイトをご参照ください。
<プレスリリース> https://www.mie-u.ac.jp/news/topics/44f4b93f35b702a7c038e3835e375871.pdf
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