グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

記者会見「慢性的な皮膚炎には内臓疾患が生じる可能性があります」等を開催しました

2014年08月21日

8月20日(水)、総合研究棟Ⅱ第2・3会議室において記者会見を開催しました。


この日の記者会見では、【イベント紹介】「パープルリボンウォーク&セミナー2014 in 津-膵がん克服を目指して」及び、【研究発表】「慢性的な皮膚炎には内臓疾患が生じる可能性があります」について発表を行いました。

岸和田昌之講師(医学系研究科肝胆膵・移植外科学)から紹介のあったパープルリボン活動は、膵ぞうがんの早期発見と専門施設の受診を目標とした国内最大級のすい臓がん啓発キャンペーンとして行われてます。(昨年の様子:大学HPトピックス2013年9月19日


(左写真:説明を行う岸和田講師、右写真:研究発表(左から水谷仁教授、山中准教授、学生代表の中西丈比佐さん))

山中 恵一准教授(医学系研究科皮膚科学)ら研究グループから紹介のあった研究発表の内容は以下のとおりです。

アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などの皮膚疾患の患者さんは増加傾向にあり、社会問題となりつつあります。湿疹や皮膚炎は、これまでは皮膚だけの問題であり内臓とは無関係と思われていました。しかし、今回我々は持続する皮膚炎モデルマウスを用いて、皮膚炎が持続すると動脈硬化、内臓脂肪の炎症、全身性アミロイドーシスなど種々の内臓の病気が生じる可能性を発見しました。

皮膚は免疫組織としては最大の臓器の一つであるため、皮膚の慢性炎症により皮膚局所より産生されるサイトカインは、生体の免疫に何らかの影響を与えると思われますが、内臓臓器に与える障害を調べた報告はありません。今回我々が開発した2種類の自然発症皮膚炎モデルを長期間観察する事により、皮膚炎病変部からインターロイキン(IL)-1が過剰に産生され、血中を循環することにより全身性の炎症、特に動脈硬化や心肥大、末梢循環不全などの心血管障害、脂質代謝異常、そして臓器障害を伴う全身性アミロイドーシスを生じるに至りました。また抗IL-1抗体の投与により、これらの内臓病変は改善しました。つまり長期間持続する皮膚炎は皮膚だけの問題ではないため、適切な治療を行って皮膚炎をコントロールする事は重要であると言えます。本研究のもう一つの注目すべき点は、医学部の学生が大学入学時より積極的に医学研究に関わると言う、新医学専攻コースを専攻した学生が主になって頑張った事も評価される点です。入学時から通常の授業・課題と平行して放課後などに自主的に医学実験を行うもので、大学生の間から世界に向けた視野と知識を養うことが出来ます。本コースが実を結んだ結果でもあります。

本研究成果は、平成26年8月13日正午(サンフランシスコ時間)に国際的オンライン学術誌『PLOS ONE』に掲載されました。(日本時間:8月14日午前4時頃)

今後も三重大学の研究成果にご注目ください。

最新の記事