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30_光技術による産学官の連携と地域産業の振興(継続2年目)

【活動の概要】

1.本活動の背景,必要性,目的

【背景】

光製品は,日常生活や各種産業のあらゆる分野で利用されている。特に,最近の白色LEDの高効率化に伴い,LED照明機器が盛んに開発され,普及が進んでいる。しかし,LED照明器具をはじめ,光製品を活用することや新製品を開拓するためには,光の基本的な特徴を分に理解することが必要不可欠であり,そのためには光を専門とする研究者による助言と指導の役割は非常に大きい。さらに産学連携で新製品開発に取り組み,国内外で競合する製品との差別化が可能な製品が開発できれば,地域産業の活性化に貢献できるものと考えられる。

申請者はこれまでに三重県ハイテクフォーラム光応用技術研究会でアドバイザーや三重大学伊賀サテライトの兼務教員を務めることで三重県内の中小企業を中心とした産業界のメンバーと情報交換を行ってきた。また地元企業とLEDを用いた照明技術やナノ構造を用いた光学素子に関しての共同研究を行ってきた。これらの活動を通して光を用いた技術に関するニーズがあることがわかってきた。

【本活動の必要性と目的】

 上記背景を踏まえ,光技術で地域産業の活性化を目指すには,三重大学,三重県工業研究所,民間企業が共同で光技術の基礎と応用に関する情報提供と議論の場を提供し,産学官連携を通して光を用いた新製品の開発への道筋を作ることが必要であると考えている。
昨年度は三重県工業研究所に譲渡したLED配光測定装置の開放装置としての利用に向けた機器整備と利用促進のためのPR活動,三重県工業研究所に所属していた研究員による量子ドットを用いた発光素子作製に関する研究指導,あかりの日記念講演会への学生及び三重県の照明関連企業の技術者の参加促進と照明技術に関する啓蒙活動,三重県と秋田県の光技術に関する広域連携活動などを行ってきた。

本活動では前年度の活動成果を踏まえ,三重大学と三重県工業研究所との連携の強化を更に図り,地域の光技術に関する拠点形成を目指すことを目的として活動を行う。

2.活動する地域と内容

本活動では三重大学大学院工学研究科,三重大学伊賀サテライト,三重県工業研究所と相互に協力しながら,主に次の4つの活動を中心に行う。

<LED配光測定装置の利用促進>
平成28年度末に三重県工業研究所に譲渡したLED配光測定装置をはじめ,光計測に関連する機器を県内企業等に広く利用してもらうために,三重県工業研究所と協力して利用促進活動を引き続き行う。

<光技術・照明技術に関する啓蒙活動>
申請者が実行委員長を務めているあかりの日記念講演会(照明学会東海支部主催)への参加促進や青少年のための科学の祭典三重大学大会への出展などを通して光技術や照明技術に関して啓蒙活動を行う。

<三重県と秋田県の光技術に関する広域連携交流>
平成29年度より秋田県が取り組んでいる次世代ひかり産業技術研究会に申請者がメンバーとして加わったので,三重大学及び三重県工業研究所と秋田県との光技術に関する広域連携交流が図れるような取り組みを行う。

<共同研究の可能性を見出すための活動>
申請者が持っているナノ構造の作製技術とそれを利用した光制御技術やLED照明の測定技術を活用して,量子ドットを用いた発光素子やLEDを用いた植物栽培などに関して三重県工業研究所との共同研究の可能性を模索する。

3.期待される活動成果等

本活動を通して,LED配光測定装置をはじめ,光計測に関連する機器が三重県工業研究所の開放機器として広く認知され,三重大学と三重県工業研究所が光計測技術の拠点になるだけでなく,LED照明や植物工場などで産学官の連携による共同研究等が実施できるようになることを期待している。

また,三重大学と三重県工業研究所が共同して光技術に関して新しいシーズづくりができることも併せて目指したいと考えている。

→平成30年度活動状況報告書