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「多文化共生」を基軸とした持続的コミュニティ構築の支援活動~笹川モデルの実現に向けて~

活動の概要
<背景>
日系ブラジル人の集住地域である四日市市・笹川地区は、しばしば日本人との軋轢が問題となってきた。しかし、リーマンショック後、失業や教育問題など、ブラジル人の脆弱な生活基盤が露見した。一方で、日本人側も高齢化といった地域問題を抱えている。
そうした中で、「多文化共生」を基軸としたまちづくりの機運が高まってきた。
笹川地区は一戸建て住宅の割合が大きく、他の日系ブラジル人集住地域とは異なった特徴を有する。そのため、他地域での多文化共生の取り組みをそのまま実施することはできない。笹川地区に特有の問題を析出し、これに対処して“笹川モデル"の多文化共生を実現していくことが求められている。
<必要性>
平成23年度には、“笹川|モデル"実現の第一ステップとして、多文化共生に関する住民(日本人・日系ブラジル人)の意識調査を行った。これまでのデータ分析では、多文化共生に関する日本人住民の意識を把握することができた。さらに第二ステップとして、ブラジル人住民の回答を分析し、結果を住民代表・行政担当者と共有しながら地域づくりの方向性を検討する。
<本事業の目的>
意識調査からは、日本人住民と外国人住民の相互交流が課題であることがうかがえる。平成24年度は、こうした結果の詳細を住民および行政にフィードバックする報告書(日本語冊子およびポルトガル語パンフレット)を作成する。さらに今後の交流促進には、外国人が日本語に親しむ機会が重要である。そこで、成人の外国人を対象として、「生活日本語」の能力についてインタビュー調査を行うとともに、外国人の幼児対象としたバイリンガル紙芝居の作成・上演を支援する。

      → 平成24年度活動状況報告書