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28_年少期からの科学的思考を育む理科教室~学童保育の子供達と科学実験を楽しむ~

【活動の概要】

1.本活動の背景、必要性、目的
 女性の社会進出が進み,父母が就労しているため学童保育に通っている子供達は,長い夏休みの昼間の時間を学童保育で過ごす。学童保育は,低学年の児童が多く在籍し,異学年の子供との縦の繋がりもあるという特色を持つ。学童保育の子供達のために,簡単な材料で出来る小学生向けの楽しい科学実験を企画し実施する。指導に当たっては,先ず実験結果の予測を立てさせ,結果がなぜこうなったのか考えさせ,ディスカッションするという手法を取り,子供達に「予測し考える」ことを身に付けさせる。年少期に体験した科学実験は鮮烈に脳裏に焼き,将来の理科少年を育む基盤になると期待できる。また,近隣にある三重大学について親しみを持ってもらう。

2.活動内容
 先ず,学童保育たつの子会の代表者と夏休みに開催する「理科教室」について実施スケジュール等について打合せを行い,お互いの理解と親睦を深める。 自然科学系技術部技術職員が知恵を出し合い実験テーマ(例:ペパークロマトグラフィーによるサインペンの色素の分離,野菜のアントシアニン系色素のpHの違いによる色の変化の観察,紫外線で色が変化するビーズ細工,放射線を観察するためのキリバコの製作,昆虫・植物のSEM観察,スクラッチでプログラミング等)を提案する。今年度提供するテーマを2~3テーマにまで絞り込み,テーマにより学年を考慮し班分けし,指導する技術職員の役割分担を決めて実施する。実施場所はテーマにより異なる。先方で出前実験を実施するか,または子供達の送迎(徒歩による)を行い三重大学で実施する。実験方法の説明等にノートPCおよびプロジェクターを使用する。実験結果は各班で話合いまとめ発表する。その後,それぞれの班の発表についてディスカッションし,考察を深める。実施後,学童保育の関係者を交え,今後の改善点について意見交換を行う。

3.期待される活動成果等
 地域の学童保育の子供達に科学実験の楽しさを体験する機会を提供し,子供達と交流することにより,三重大学を身近で「夢がある楽しそうな大学だ」と感じてもらう。また,子供達の潜在意識の中にこの体験が残れば,未来の理科少年が育まれることが期待される。

→平成28年度活動状況報告書