- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

鈴鹿医療科学大学でのとっても楽しい授業(その2)
~"くだらない"質問に答えることに対する学生の反応~

 前回のブログでは、鈴鹿医療科学大学での講義のアンケートで、学生さんから授業とは関係のない質問をいただき、それに対してどう答えたのかということで終わりましたね。

授業風景講義風景

「先生の座右の銘を教えてください。ちなみに僕は“あきらめたら負け”です。 」
「好きなプロ野球チームはどこですか?あと選手も教えてください。 」
「先生と奥さんのなれそめを教えてください。(言わなければ言わなくて可)」
「先生はどんな女性がタイプですか? 」

 ところで、もしブログの読者の皆さんが先生だったら、学生さんからこんな質問を受けたらどうしますか?最初の質問は、授業と関係がない質問とはいっても、まともな質問ですが、3番目と4番目はプライベートなことだし、ちょっとふざけている“くだらない”質問なので、無視するという人も多いのではないでしょうか?最後の質問などは、学生の質問にまじめに答えたばかりに、答え方によっては人権問題に発展するというリスクも考えておかねばならないので、“先生”という立場からは答えにくいですね。

そんなことで、答えるべきか答えざるべきか迷ったのですが、答えてしまいました。

Q:「先生の座右の銘を教えてください。ちなみに僕は“あきらめたら負け”です。 」
A:「「人生邂逅なり」。邂逅というのは偶然の出会いという意味。人生を決めるのは、良き友、良き師、良き書物などとの偶然の出会いです。ただし、常に高い志を求めていないと、せっかくの貴重な出会いに気づかずにチャンスを逃してしまいます。」

Q:「好きなプロ野球チームはどこですか?あと選手も教えてください。 」
A: 小さいころは巨人で、ある時期からアンチ巨人に。最近はこだわりません。 野球に関心がなくなってきたのかな?私と同じ亀山市出身の豊田選手(巨人)を応援しています。直接会ってお話するとなかなかの好青年ですよ。でも、豊田君が打たれてさよなら負けとなる場面が多いので、はらはらして見ることができません。

Q:「先生と奥さんのなれそめを教えてください。(言わなければ言わなくて可)」
A:「見合いです。昔は「見合い結婚」というのがけっこうありました。」

Q:「先生はどんな女性がタイプですか? 」
A:「若いころ、私に見合いの話を持ってきた姉から「映画俳優だったら誰が好きなの?」と聞かれたので 「中野良子」と答えたら、「世間にそんないい人いるわけないわよ!」と怒られました。映画俳優で誰が好きかと聞かれて答えただけなのに・・・。 」

像

 さて、このような“くだらない”質問に私が答えていることに対して、鈴大の学生の反応はどうだったのでしょうか?アンケートで以下のような意見をいただきました。

・どんな質問にも一生懸命答えているのがすごい。
・どんなくだらない質問にも精一杯答えてくれる先生の熱意に感激しました。これからも頑張ってください。
・授業に関係のない質問には答える必要はないと思います。まじめに授業を受けて知識を入れようとしている者にとってすごく無駄な時間です。
・くだらない質問、感想は紹介する必要がないと思います。モチベーションが下がります。もっと授業に関係のあることだけを取り上げてください。

 このように賛否両論だったのですが、鈴大の学生さんもなかなかしっかりしていますね。この、“くだらない”質問に答えることについての、たいへんしっかりしたご意見に対する私の回答。

授業風景

「授業に関係のない質問、とくに“くだらない”質問については、資料の上で回答することにして、授業中には説明しないことにしましょう。 」

そんなことで、これからときどき、ブログの読者の皆さんにも “くだらない”質問に対する私の回答を内緒でご紹介することにいたしましょう。