- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

ついに"愛妻弁当"を断る!!
~三重大生協の"パセオ"は、とってもすばらしい出会いの場~

 一昨年(2007)10月にリニューアルされてから、三重大生協のレストラン“パセオ”に顔を出すことが多くなりました。いろんなパーティーも気軽に開くことができ、料理もなかなかおいしいものを出していただけますし、値段もお値打ちですね。

 これは1月21日に開かれた、教育研究評議会の新年会の写真です。評議会というのは、学長・役員と、学部長や評議員の皆さんという大学の“えらいさん”の会議で、大学の教育や研究についての重要なことが審議されます。この日の新年会ではシェフの腕によりをかけた地元の食材を生かした料理や、とっておきの“ぶりシャブ”を楽しみました。

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 私は、ブログ「愛妻弁当」(2007.12.17)で紹介したように、昼食は毎日弁当なのですが、まれに家内が旅行などでお弁当なしの日があると、一人でパセオへ昼食を食べにでかけます。2月5日、にぎわいの中で一人で食べていても楽しくないので、私は学生らしきグループの隣の席に、彼らの迷惑もかえりみずに、食べかけのカキフライを持って移動。ブログ「ドン小西と学長の知名度」(2008.2.20)で書いたように、学生たちになかなか学長の顔を覚えていただけないので、私から自己紹介をして名刺を渡しました。

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 彼らは生物資源学部の学生さんで、昆虫の生態を研究しているとのこと。“どんな昆虫?”って聞いたら“グンバイムシ”という答えがかってきました。私はよく知らなかったのですが、そのへんのツツジなどの木の葉につく害虫らしい。アセビの葉に寄生する「トサカグンバイ」は、“ネジキ”という落葉樹と季節的に寄生する木を変えます(寄主転換)。鹿が”ネジキ“を食べてしまって、“アセビ”だけが残されたところでは、いったい「トサカグンバイ」はどうなるのか?奈良公園へ調査にいっているとのことでした。鹿の害については、ブログ「シカの害と医療崩壊の共通点は?」(2008.6.11)で紹介したように、背の低い木の葉をたべてしまって、“アセビ”などの毒のある木だけが残るんでしたね。

 彼らの指導教員は生物資源学部準教授の塚田森生さんです。(塚田森生さんのサイト)。大河内君にグンバイムシの写真を送ってもらいました。なるほど、相撲の行司がつかう軍配にていますね。
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生物資源学部の学生さんと教育学部後藤太一郎教授(左端)  

 この席に教育学部教授で、動物プランクトン“ヤムシ”の研究をしておられ、「青少年の科学の祭典」でたいへんお世話になっている後藤太一郎さんが加わりました。(ブログ「子供たちをサイエンスショーに誘導する工夫とは?」(08.12.03)を見てね。)こんないろんな学生や先生たちとのすばらしい出会いに味をしめて、ついに週1回は“愛妻弁当”を断って、パセオで昼食を食べることにしました。弁当を私から断ったことは、結婚以来30年間でこれが初めてです。

 2月12日にも、教育学部教授で保健体育が専門の山本俊彦さんが学生さんと食事をしていたので、ずうずうしく隣にすわって、学生さんたちに自己紹介。

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 山本さんの指導のもとに大学院で研究をしておられる伊東暢浩(のぶひろ)さんは、現役の学校の先生で、実は、前回のブログでご紹介した笹川西小学校にも勤めておられたことがあり、児童の体育教育でいろいろと工夫をされたとのことです。たとえば、“ぞうきんがけ”スタイルでこどもたちに競争させるなど。前回のブログではご紹介できませんでしたが、笹川西小は児童の体育や健康教育でも有名で、たくさん賞をもらっているんですよ。でも、三重県全体としては児童の体力が全国的に見て低いことを、伊東さんは嘆いておられました。伊東さん、次の任地でも子供たちを元気に、そして健康にしてあげてくださいね。

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教育学部の学生さんと伊藤暢浩先生(中央),山本俊彦教授(右端)  

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 ちなみに、この日はエスニックカレーをいただきました。 09021311S.JPG

 大学というところは、いろんなすばらしい先生方や学生さんがたくさんいて、その気になれば、いくつでもすばらしい出会いをつくれます。パセオはそんなことを私に教えてくれました。アメリカのシリコンバレーの成功は、異業種の研究者がランチタイムで交流をしたことであると言われていますね。三重大の強みの一つは5つの学部が一つのキャンパスにあることなので、このような“異業種”の人々の交流の場がもっと増えるといいと思います。

 最後に、いつもおいしい料理をお値打ちの値段でつくっていただいている、料理長の吉崎浩司さんやパセオの皆さんに感謝をいたします。これからも、おししい料理を作り続けてください。

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