- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

江蘇大学、南京工業大学、安徽農業大学訪問記(その5)
~中国式の歓待~

 安徽農業大学での講義の翌日(10月22日)の午前中、約4時間のドライブで合肥市から鎮江市へ戻りました。江蘇大学のトップの范 明さん主催で、揚子江の眺めが美しく、鎮江でも最も大きい私立のレストランでの昼食会に招待されました。范さんは出張中の南京から今朝わざわざ鎮江に戻り、昼食のあと再び南京へ戻られるとのことで、私どもに最大限の歓待をしていただきました。

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 三大学ジョイントセミナーは順調に経過し、参加者たちが工場見学のツアーに出かけている間に、副学長の許化渓さん、国際交流センター長の路 英さんたちと、私、情報国際交流担当副学長の小林英雄さん、生物資源学部教授でインドネシアのスリビジャヤ大学とのダブルディグリーを創設した江原宏さん、同じく生物資源学部教授で安徽農業大学での講義と通訳をしていただいた王秀崙さんとビジネスミーティングに臨みました。

meeting.jpg  江蘇大学と三重大学とは今まで三大学ジョイントセミナーや個々の研究者の共同研究を行ってきたが、この交流をさらに深めるために具体的にどうすればいいか、というのがテーマでした。三重大学は現在多くの中国の大学と交流協定を結んでいるが、その中で江蘇大学とは最も古い歴史を持っており江蘇大学との関係を最も重視していること、交流協定を実質化するためには、ダブルディグリーや単位互換など、システム的に整備することが大切であり、三重大学は今までに天津師範大学との学部レベルでのダブルディグリーや、スリビジャヤ大学との大学院レベルでのダブルディグリーを始めたことを説明しました。

 江蘇大学のダブルディグリーの経験について質問したところ、ドイツの大学との間で、すでに自動車の分野で、5年間で江蘇大学の学士とドイツの大学の修士をとれるコースがあるとのことでした。ダブルディグリーには決まった形があるわけではなく、協定大学との間でやりやすい形で作ればよいこと、入試要項に記載をして入学時からダブルディグリーコースとして学生募集をすること、中国においては国家教育部に申請をして、その許可が必要であることなどの説明を受けました。そして、まず江蘇大学と三重大学の得意分野で、大学院レベルのダブルディグリーが可能かどうか検討を始めようということになりました。また、江蘇大学においても日本語コースがあり、学生や教師の交流を希望されました。

 ビジネスミーティングの後は、三大学ジョイントセミナーの参加大学代表(キーパーソン)を集めての夕食会に招かれました。昼食も含めると7回目の円卓を囲んだ中国式の食事会になります。この夕食会の後に、来年からの三大学ジョイントセミナーの方針を決める「キーパーソンズ・ミーティング」が予定されていたのですが、例の「カンペイ」をいろいろな理由をつくって繰り返す中国流のやり方で、「キーパーソンズ・ミーティングがどうなっても知らないよ」という感じで皆さん飲んでしまいました。昨日から「バイチュー」をひかえていた私ですが、やっぱり飲んでしまいました。キーパーソンズ・ミーティングで発言をしていただくことになっている小林さんも、顔がけっこう赤くなってしまって、果たして、どういうミーティングになるのやら。それにしても、中国の人は実に上手にお酒を勧めますね。(つづく)

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