- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

江蘇大学、南京工業大学、安徽農業大学訪問記(その1)
~カンペイはほどほどに~

0810215.JPG  10月19日、津なぎさ町から朝7時の船に乗って中部国際空港へ向かいました。三重大学の教員11名と学生13名の訪問団で、中国の江蘇省鎮江市にある江蘇大学で開催される「三大学国際ジョイントセミナー・シンポジウム(Tri-University International Joint Seminar and Symposium)」に参加するためです。

 長い名前なので「三大学ジョイントセミナー」と呼ぶことにしますが、これは1994年に江蘇大学とタイのチェンマイ大学と三重大学の3つの大学が始めた、学生さんが中心になって発表する国際会議で、今回で15回目を数えます。テーマは「人口」「食糧」「エネルギー」「環境」というまさに今日的な課題で、“学生を中心とする”というコンセプトが多くの大学の共感を得て、今では10~15の大学が参加する大きな会議に発展しました。

 開催地は最初に立ちあげた3つの大学の持ち回りです。昨年のチェンマイ大学で開催された「三大学ジョイントセミナー」については、私が1年前にブログを書き始めたころに皆さんに紹介しましたね。最初はいつまで続くのか危ぶまれていた私のブログも、読者のみなさんの励ましてのおかげで、1年間続けることができました。

 さて、2時間半くらいのフライトで上海浦東国際空港につくと、江蘇大学の皆さんの出迎えを受け、約300km離れている鎮江市まで、江蘇大学がチャーターしたバスで約3時間のドライブでした。新幹線に乗ればもっと早く着くとのことでした。日本よりも車線が多い高速道路にはたくさんの車が走っており、バスから見る景色は、相変わらずいたるところに新しい工場や建築中の建物があり、少なくとも表面的には世界的な金融の混乱などどこ吹く風という感じも受けました。

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 碧楡園(ビユユアン)というホテルに宿泊。江蘇大学の学長さんが北京に出張中とのことで、実質上大学のトップである党委員会書記長の范明(ファン・ミン)さんや副学長の方々が歓待をしてくれました。中国では、どこの大学を訪問しても、お客さんに対しては最大限の歓待をするという感じですね。透明で独特の香りのある中国のお酒(バイチュー)は、約40%のアルコール濃度なのですが、小さなグラスに注いでは「乾杯(カンペイ)」と言って飲み干します。日本では、最初に1回乾杯するのがふつうですが、中国では何回も「カンペイ」を繰り返し、そのつど、グラスの底を相手に見せて、飲み干したという証拠を示さなければなりません。私の人づきあいが良い性格はどうしようもなく、9月に訪問した天津師範大学で懲りているはずなのですが、再び深酒をしてしまいました。

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 今回の中国訪問ツアーでは、私は「三大学ジョイントセミナー」をしばし離れて、2日目は南京工業大学、3日目は安徽省の安徽農業大学を訪問し、4日目にまた江蘇大学にもどってくるという、けっこうハードな日程なのです。

 先が思いやられる第一日目でした。(つづく)