- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

三重の食材と応援団で盛り上がった懇親会
~日本園芸学会懇親会にて~

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 9月27日(土)は日本園芸学会が三重大学で開催され、その夕方、講堂のホールで催された懇親会に参加しました。27~29日の3日間にわたり、三重大の生物資源学部教授の平塚伸さんが、津市安濃町にある(独)農業・食品産業技術総合研究機構野菜茶業研究所や三重県のみなさんといっしょに、この日本園芸学会のお世話をされました。

   平塚さんからは昨年の5月、つまり1年半近く前に、この懇親会で挨拶をするように頼まれていました。1年半も前から挨拶を頼まれていたのは、これが初めての経験です。講堂のホールでは、学会のポスター発表が展示されていたので見せていただきましたが、くだものや野菜や花についての研究発表で、なかなか楽しそうな学会ですね。

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 「園芸学会」の扱う野菜に、稲や麦は含まれません。稲や麦は「作物」という分類になるようです。イモについては、長芋や伊勢芋は園芸に含まれますが、ジャガイモででんぷんを生産するような穀物として扱われる場合は含まれず、マメについても枝豆は園芸に含まれますが、大豆になると含まれないようです。キノコ類も含まれません。

 懇親会の私のあいさつでは、私は「絶滅危惧種」と言われている産婦人科の医者であること、当時この敷地内にあった三重大の附属中学校に通ったこと、そして、その時の同級生が、現在宮崎大学農学部教授の位田(いんでん)晴久先生であり、この会場にお越しになっていること、そして、私の趣味はブログを書くことで、今59850件のアクセスがあり、皆さんがお帰りになってアクセスしていただければ6万件を超えることなど、まずは気軽な話題から入りました。

indenprof.jpg  次は突然深刻な話にうつり、国立大学の交付金は現在約1%ずつ削減されているが、平成22年度から始まる第2期の中期目標期間には、その削減率がもっと大きくなりそうであること、医学医療分野については、医師不足や大学病院の交付金大幅削減によって論文数が減少し始めているが、今後は他の分野でも研究のアクティビティーが低下する可能性があり、科学技術創造立国として生きていかねばならない我が国にとってたいへんな事態になる可能性があることをお話しました。

 そして、園芸学会の皆さんには、ぜひとも、地域の活性化やイノベーションに貢献できる研究をしていただき、それを単に学会内で発表するだけにとどまらず、外に向かって発信をしていただくことによって、いかに皆さんが地域にとって大切な研究をしているかを国民にアピールしていただきたいとお願いしました。 sake.jpg

  さて、懇親会の卓上には大学生協さんがさまざまな三重の食材をそろえていただき、また、まぐろの解体実演や野外にホルモン屋台も出るなど、なかなかの趣向が凝らされ、全国からお越しになった参加者の皆さんにはたいへん好評でした。「伊勢錦」という三重大の先生が開発した酒米から醸造したお酒もふるまわれました。松阪牛もふるまわれましたが、これは三重大の農場で飼っている松阪牛ではなかったようです。

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   最後は、三重大応援団が園芸学会にエールを送ってくれました。そう言えば、うちの応援団が刑務所を訪問してエールを送ったことが新聞に載っていましたね。応援団の学長に対する希望は、三重大に校歌(大学歌)がないので、ぜひ作ってほしいということでした。来年は三重大学60周年なので、ちょうど校歌をつくるのには良い機会ですね。
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 次回のブログでは、「伊勢錦」も実っているし、松阪牛も飼われている三重大の農場のお話をすることにしましょう。