- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

"つぼやき"の由来

    学長ブログある地方大学長のつぼやき」を昨年の10月から書き始めて4ヶ月目に入りましたが、“つぼやき”とはどういう意味ですか?という質問をときどき受けます。表向きは、「つぼやき」とは「つぶやき」と「ぼやき」が合わさった言葉で、サザエの「つぼやき」は伊勢志摩の名物の一つですからね、と答えることにしています。

    たまたま「鈴鹿に住む現役大学生が綴る日記(コラム)」というブログを読んでいたら、

    「先日、三重大学学長のBlogのことを書いた。その時は「つぼやき」って変わったタイトルだなぁ…と思っていたのだが、今になってふと気づいた。それは、先日お亡くなりになった三重大学の廣岡秀一先生のBlogのタイトルでした。」

    鈴鹿に住む現役大学生くんへ、図星ですよ。ちょうど5ヶ月前の8月9日に、学長補佐で私がたいへんお御世話になった廣岡先生が急逝されました。彼のすばらしいブログ「ある大学人のつぼやき」は今でも見ることができます。私がブログを始めようと思いたったのは、7月15日付けでブログを永久に凍結するという廣岡先生の悲しいメッセージを見てからです。彼の遺志を継ぎたいという気持ちで、もし、ブログを書くなら“つぼやき”を名前につけさせていただきたいな、と思っていました。そして、ブロガーの児玉克哉教授から、「学長も書いてみたらどうですか。」と背中を押されて、最終的にブログを書くことに踏み切りました。

以下に、廣岡先生の葬儀の時に私が読んだ弔辞の一節を掲げておきます。

    「三重大学の教育目標は「感じる力」「考える力」「生きる力」とその基盤となる「コミュニケーション力」です。しかし、この目標の達成度を評価するためには、それぞれの力を測定する必要があり、私が先生にお願いしたことは、その測定方法を開発することでした。先生はこの困難な課題に果敢に挑戦され、そのおかげで、三重大学の教育目標が、単なる飾りだけの言葉ではなく、実質的な目標になりました。

    先生は三重大学を心から愛していました。今回、三重大学の存続が問われる状況に陥ろうとしたとき、三重県知事や津市長をはじめ、地域の皆さんが本学のために積極的に行動を起こした事実を目の当たりにされ、ご自分の命があと幾ばくもないと告げられた極限の状況においても「三重大学はたいしたもんだ」と嬉しそうに言っておられた笑顔が忘れられません。三重大学のミッションの中に先生が心をこめて表現をした「地域に根ざし」という言葉が、文字通り証明された瞬間でした。」

廣岡先生、天国で私のブログを読んでいただけるように、一生懸命書きますよ。

廣岡先生のブログはこちらから → http://shuhiro.blog.ocn.ne.jp/weblog/