- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

出会いの一言

   11月22日、午前中12時すぎまで役員の会議があり、お弁当を食べて間もなく12時半に新聞社の記者さんが、私のブログの取材におこしになりました。

  ブログとしては少し文章が長すぎることや、漢字が多すぎるということも指摘されました。また、何気ない日常のことや、過去のこともおりまぜてはどうかというアドバイスもいただきました。確かに今までのブログはかなり評論的で、重いものばかりだったかも知れませんね。これから、重軽おりまぜていきたいと思います。
 
  そのあと、午後2時から職員の永年勤続者表彰式があり、勤続20年の職員に表彰状をお渡しし、式辞を述べました。20年前は国鉄の分割民営化が行われ、三重大学では旧農学部と旧水産学部がいっしょになって生物資源学部ができ、もう20年も経ったこと、20年前の私はアメリカの留学から帰って間がなく、産婦人科で、かけ出しの医師だったこと、三重大学をいっそう地域に支持される大学にするために、引き続き現場の改善をお願いしたいこと、などを述べました。

  さて、式典が終わったあと、表彰させていただいた附属病院の看護師のかたと、つかのまの雑談をしたのですが、彼女が手術場の看護師として初めて手術についた時の術者の一人が私で、彼女が「はじめてなのでよろしくお願いします。」と緊張して言ったら、私が「私も慣れていないのでよろしくお願いします。」と答えたことを思い出して、なつかしく思ったとのことでした。最初の出会いの一言をずっと覚えていただいているなんて、とても感激ですが、同時に、最初の出会いの一言の大切さをあらためて感じました。

  その後、あわただしく津駅発14時40分の近鉄特急にとび乗って、大阪で開かれる「日本糖尿病妊娠学会」に向かいましたが、中川駅でたまたまホームにいた友人が電車の中の私を見つけて、窓ガラス越しに「ど、こ、へ?」と口の形でしゃべりかけてきました。それで、私も「お、お、さ、か」と応えたとたん、この電車が鳥羽行きであり、乗り換えなければならないことを思い出して、慌てて飛び出し、間一髪で大阪上本町行き特急に乗ることができました。

出会いの一言に救われました。

 今回のブログも、ついつい長くなってしまいました。