- 学長ブログ ある地方大学長のつぼやき -

三重大学長の「つぶやき」と「ぼやき」のブログです。

どの大学にも負けない胸を張って誇れるものを増やそう

20071120-3.JPG    11月17日(土)三重大学体育会応援団の定期公演会である第13回「翠旗仰ぎて」が本学講堂で行われ、300人を超える聴衆が集まりました。応援団は、学生服を着ている男子からなる昔ながらのいわゆる応援団と、チアリーダー部およびブラスバンド部の3つのグループから成りますが、若者らしい溌剌とした3つのグループの意気の合ったパーフォーマンスに、気がつけば2時間が経っていました。

    本学には、レベルの高いクラブ活動がいくつかあり、吹奏楽団、野球部などが健闘しており、また、附属学校の合唱団も全国コンクールの常連です。残念ながら応援団の全国コンクールはありませんが、本学の応援団の評判はすこぶる良く、地元の新聞社の方からお褒めの言葉もいただきましたし、また、津市の大門商店街の皆さんからも「元気をもらった」などの感謝の言葉をいただいています。

20071120.JPG 本学の応援団の団員は66人で、これは、近隣の大学の中では最大級で、東大や早大などのマンモス大学の応援団よりは少ないですが、学生数あたりの応援団員数では本学が一番とのことです。23年と比較的歴史は浅いものの、レベルの高さでは全国の国立大学の中で3本の指に入るとのことでした。部員たちも、自分たちのレベルの高さに自信と誇りを持っており、来年は部員数で100名を超えることが目標とのことでした。

  ところで、規模的には大きくない地方大学が、全国に胸を張って誇れるものを一つでも持つことはすばらしいことであると思います。国立大学法人化後は大学間に競争原理が導入され、各大学がレベルの高い教育・研究を目指してしのぎを削っていますが、地方大学がマンモス大学と戦うためには、すべての分野ではなく、比較的得意な分野に資源を集中させて、その分野についてはマンモス大学に負けないという部分を持ち、それを一つ一つ増やしていくことが大切であると思います。

 三重大学の応援団は、比較的短い期間に「選択と集中」が成し遂げられ、マンモス大学と肩を並べるほどにレベルアップした集団であると思います。おそらくは学生達の必死の努力があったと思いますが、彼らは私ども教職員に、規模の大きくない大学でも、やればできるんだということを示してくれました。

    応援団がんばれ。そして、三重大学の教職員の皆さんも、これだけはどこの大学にも負けないと、胸を張って誇れるものを築き、それを一つ一つ増やしていこう。