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生体内の高分子混雑に着目した新規の細胞モデルの創成に成功!

2020.12.18

研究の概要


 名古屋大学大学院理学研究科の 瀧口 金吾 講師、同志社大学生命医科学部の 作田 浩輝 特任助教、藤田 ふみか 大学院生、北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科生命機能工学領域の 濵田 勉 准教授、法政大学生命科学部の 林 真人 教務助手、三重大学大学院工学研究科の 湊元 幹太 教授、京都大学高等研究院医学物理・医工計測グローバル拠点の 吉川 研一 特任教授 らの共同研究グループは、二種類の水溶性高分子のミクロ相分離条件下でDNAとリン脂質を共存させると、内部にDNAを取込み、リン脂質の膜で囲まれた細胞内小器官様の構造が自発的に生成することを発見しました。この発見が元になり、細胞が自律的に複雑な構造や高度な機能を生み出す機構の謎に迫る研究に発展することが期待されます。

 その成果をまとめた論文が、国際科学雑誌ChemBioChem誌のオンライン版に2020年7月15日付けで公開されましたが、この度、Very Important Paper の1つに選ばれ、研究内容を紹介するイラストがChemBioChem誌の2020年21巻23号に掲載されました。

 この研究は、平成24年度から始まった文部科学省科学研究費助成事業新学術領域『分子ロボティクス』プロジェクトおよび平成31年度から始まった日本学術振興会科学研究費助成事業『細胞結合ネットワークの構築による人工細胞モデルの組織化と集団動態発現』等の支援のもとでおこなわれたものです。


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研究者情報


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工学研究科 教授

湊元 幹太(Tsumoto Kanta)

専門分野:分子生物工学,リポソーム工学,生物化学,生物物理学

現在の研究課題:
・糖含有薄膜水和法や逆相遠心法をはじめとする巨大リポソーム新規形成法の開発と応用
・メディカル・ライフサイエンスに役立つことをめざす細胞模倣材料の作製と機能評価
・生体高分子の相分離と機能相関
・組換えウイルスを用いた膜タンパク質システムの再構成と人工細胞膜の機能化