法学の面白さ、家族法を学ぶ醍醐味

2018.2.19

法学の面白さ、家族法を学ぶ醍醐味

人文学部・准教授 稲垣 朋子

稲垣准教授の写真

人文学部の中庭にて

身近な家族と法の関わり

私の専門は家族法です。家族法は、民法と呼ばれる法律の一部であり、婚姻、親子関係、相続などを定めています。人が一生をおくるうえで何らかの関わりをもつ事柄の多い分野です。その中でも、親権法分野を研究の対象としています。

具体的には、離婚後の親子関係のあり方(親権行使、面会交流)を法的にどのように規律していくべきかを模索しています。また、それを支えていくために必要とされる法政策についても、国内・国外(特に、民法のルーツの国の1つであるドイツ)の関係機関にヒアリング調査を行うなどして、研究を進めています。

図:日本と様々な民法との関わり
図:ドイツにおける面会交流
図:六法の分類

現代社会の課題に
家族法からアプローチ

講義では家族法の他に、「子どもと法」という科目を担当しています。この科目では、私の専門から少し手を広げて、たとえば児童虐待や生殖補助医療の問題も扱います。社会の変化や民法制定時には想定されていなかった課題に家族法はいかに対応をしているのか、していくべきなのか?社会学・心理学・医学など、他の様々な学問分野からも検討が可能なテーマですが、もちろん法的な観点も重要です。現場・関係者へのインタビューの映像資料なども素材にしながら、これからの世代を担う学生に、ぜひ学び、考えてもらいたいと思っています。

六法を覚えるのではない!
法律を学ぶ意味とは

私のゼミは、2017年3月に2期生が卒業した、まだ発展途上にある「ひよっこ」ゼミです。法律を学ぶというと、六法を暗記するイメージをもつかもしれませんが、そうではなく、様々な解釈の仕方を学び、事例に当てはめて自分の頭で考えることこそが必要です。また、家族法は身近なテーマだけに、各人の価値観が大きく反映される領域ですが、単なる感情論に終始せず、法的に筋道立てて自分の意見を組み立てることを意識するよう求めています。将来、どのような道に進むにしても、培ったリーガル・マインド(論理的思考力)は必ず役立つと信じています。

写真:児童養護施設訪問で説明を聞く学生たち

児童養護施設訪問で説明を聞く学生たち

写真:卒業式の日にゼミ生たちと

卒業式の日にゼミ生たちと

【この記事は『三重大X(えっくす)vol.39』(2017年12月発行)から抜粋したものです】